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【ロシア旅#2】超快適!?シベリア鉄道一等車に4日間乗車した感想

 今回の記事では、シベリア鉄道の一等車に乗車した際の感想や注意点を書き記していく。(注意:情報は2019年8月時点の内容)

 

◆前回の記事

silly1131.hatenadiary.jp

 

◆旅のスケジュール

8/9 成田→ウラジオストク(ウラジオストク泊)
8/10 ウラジオストク観光→シベリア鉄道乗車
8/10~8/13 シベリア鉄道(鉄道泊)←今回の記事
8/13 シベリア鉄道下車→イルクーツク観光。(イルクーツク泊)
8/14 イルクーツクバイカル湖観光(イルクーツク泊)
8/15 イルクーツク→モスクワ(モスクワ泊)
8/16~8/17 モスクワ観光(モスクワ泊)
8/18 帰着

 

 

シベリア鉄道とは?

 シベリア鉄道とは、モスクワからウラジオストク間を結ぶ、世界一長い旅客鉄道のことである。今回の旅行では、そのうちのウラジオストクからイルクーツク区間のみで乗車をした。路線の一部分と言えど、三泊四日に及ぶ壮大な旅となった。

シベリア鉄道のチケットの取り方については、ビザの取得方法と併せて別の記事にて紹介をする予定だ。)

 

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ウラジオストク駅外観

 

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車両が長いため、自分の車両を見つけるのにも一苦労だ。

シベリア鉄道の設備について

 シベリア鉄道には一等車から三等車までのランクが設定されており、予約時に希望するものを決めることとなる。一等車は二人部屋、二等車は四人部屋、三等車は個室なしでベッドのみといった具合だ。また、一等車は食堂やシャワーを使用することも可能となっている。今回の記事では、私の乗車した一等車の紹介をしたい。

(注意:シャワーは一等車でも有料である。個室からも遠かったため、私は一度しか使用しなかった。)

 

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個室の様子

 一等車の個室は二人部屋である。清潔でエアコンもついており、鍵もかかるため安心である。私は身長が187cmあるのだが、特に窮屈さを感じることもなかった。

 

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食堂車の様子

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水洗式で清潔なトイレ

シベリア鉄道での過ごし方について

 シベリア鉄道の乗車は、世界一贅沢な時間の過ごし方である。少なくとも私の場合、退屈な時間など存在しなかった。以下に、私が実際に行った過ごし方について紹介をする。

①景色を見る

 シベリアの風景は延々と同じものが続くと思われがちだが、場所によって景色は様々である。遮るもののない平原が広がる場合もあれば、湿地帯や山がちな場所もあったりと、意外にも見ていて飽きないものだ。

 シベリア鉄道の車窓に広がる風景は、日本では見ることの出来ない壮大なものばかりである。そのような景色を眺める中で、日々の悩みは吹き飛んでいった。

 

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バイカル湖が見えてきたら、イルクーツクはすぐそこだ。

②昼からビールを飲む

 食堂車では、昼間からビールやお酒を販売している。普段はあまりお酒を飲まないが、鉄道に乗車中は毎日のようにビールを昼から飲み続け、ボーっとしながら移り行く外の景色を眺めていた。将来や仕事などのしがらみから解放され、果てもない自由を味わうことが出来るだろう。

 ちなみに、ロシアのビールはとても日本人好みの味だ。旅行を通して「バルチカ」という銘柄をよく飲んでいたが、馴染み深いラガービールでコクもあるため、ビール好きにも少し苦手という人にもオススメである。

 

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シベリア鉄道で飲んだビール

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食堂車の食事

③本を読む

 シベリア鉄道の車内は電波が通じないため、落ち着いて本を読むのに最適な環境である。沢木耕太郎著の『深夜特急』を読み返したり、時間がなくて読めなかった漫画たちを読み進めていた。

 ④寝る

 シベリア鉄道に乗っている際は、とにかくよく寝ていた。夜は10時間、昼間もビールを飲んで眠たくなったら昼寝をしていた。電車の揺れが心地よく、本を読んだり景色を眺めているうちに眠りに落ちていた。

 

◆乗車する際の注意事項 ~事前に抑えておくべき点について~

 最高に贅沢な時間を提供してくれるシベリア鉄道であるが、旅を有意義なものにするために抑えておくべきポイントを紹介したい。

①乗車中はネットが繋がらない

 シベリア鉄道の乗車中は、大きな駅に近づかない限りはネットが繋がらない。一応車内にもWi-Fiが存在するが、これもあまり当てには出来ない。(車内Wi-Fiはロシア語のため、接続が出来なかった記憶がある。)

 現在地の確認や日本との連絡で電波が必要になる際は、ポケットWi-FiSIMフリースマホを持参し、途中駅停車時にネット接続が可能か確認をしよう。

 しかし、ネットに繋がらないことは必ずしもデメリットではない。ネット環境がないからこそ、日頃のしがらみを忘れることが出来る。落ち着いて本を読むことも出来るし、景色を眺めながら物思いにふけることも可能だ。シベリア鉄道に乗車した際には、是非ネットの使用を必要最低限に抑え、悠々自適な生活を送ってもらいたい。

 

②食事に飽きる

 一等車であれば食堂車を使用可能であるが、毎回使用していると流石に飽きてくる。特に、朝食は種類が少ないわりには割高である。

 このような事態に備え、シベリア鉄道の乗車前にはお菓子やカップラーメンを買い込んでおこう。ウラジオストク駅の駅前にはスーパーがあるため、日用品を含めここで準備を済ませることを勧める。

 

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ウラジオストク駅前のスーパー。ここで何でも揃う。

 また、途中駅の停車時には駅の売店で食べ物や飲み物を買うことが可能である。お菓子やカップラーメンの他にも、果物なども販売している。体を動かしがてら、ぜひ挑戦をしてもらいたい。

 

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よく食べていたカップ麺。見た目に反して中々美味しい。

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途中駅の風景。電車は突然発車するため、周りの乗客の様子を逐一確認すること。

③停車時のアナウンスが無いため、現在地が分からない。

 シベリア鉄道が停車する際には、日本の鉄道のように停車駅のアナウンスがない。そのため、最悪の場合自分の目的の停車駅を乗り過ごしてしまう可能性があるのだ。

 対策として、事前に各駅に到着する際の時刻表を確認しておきたい。到着時間は多少ズレるが、目安にはなるだろう。また、大きな駅が近づくと社内の動きが活発になってくる。そうしたら、周りの乗客に次の駅を聞いてみたり、ネットにつないで現在地を確認してみると良いだろう。

 

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④退屈になる時間は必ず来る!? 時間を潰すための道具を持参しよう

 どんなに景色を眺めるのが楽しくても、どこかで飽きが来るかもしれない。せっかくまとまった時間が取れるのだから、日頃は忙しくて読めなかった本や参考書を持参することを勧める。

 私はamazonタブレット電子書籍を大量に入れ、シベリア鉄道に持参をした。電子書籍であれば荷物にならないため、今後の旅行においては必需品となるだろう。

 

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景色を眺めながら読む深夜特急は格別である。

◆まとめ:シベリア鉄道のススメ

 目的地のイルクーツク駅に到着した瞬間、複雑な感情に襲われた。到着したことに対する喜び、今後の旅に対する期待や不安...。しかし、最も大きな感情は名残惜しさであった。

 車内では何もする必要がなかったが、下車してからは違う。自分の足で進まなければ前には進まないし、決めた旅程通りに帰国することが義務付けられる。長い鉄道での日々が、あらゆるしがらみから解放させてくれたのだ。

 

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イルクーツク

 シベリア鉄道に乗車をするということほど、贅沢な時間の使い方はないと思う。何もする必要のない時間の中で、何を行うかは自分次第である。ひとつ、またひとつと自由になる感覚を全身を通して感じることが出来た。

 今回の経験を通して、旅行ではない本当の意味での”旅”に人生を捧げたいと思った。短い区間でも構わないので、読者の方々にもぜひ挑戦をしてみて欲しい。きっと、新たな自分を発見することが出来るだろう。

 

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