【お気持ち表明】ネット上での誹謗中傷やヘイトスピーチについて
最近突如として盛り上がりを見せている、ネット上での特定の個人に対する誹謗中傷に関する論議。これについて、各位はどのように考えているだろうか。
結論から言うと、私は個人に対して誹謗中傷をすることは反対である。場合によっては、規制をしても良いとすらも思っている。
そのように考える根拠としては、個人に対する誹謗中傷という行為が「多様性を阻害する多様性」にあたるからだ。
誹謗中傷やヘイトスピーチを行うことも多様性の一部だ、という意見も当然存在するだろう。例えば、中国という国では「金盾」という、ネット上における言論統制が行われている。これは国家に対する誹謗中傷を禁止するための側面を持っているが、確かにこの政策は思想における多様性の妨げになっているだろう。
しかし、誹謗中傷の向け先が国家ではなく、特定の個人や人種に移った場合はどうだろうか。例えば、運動ができない者に対する悪口を想像してもらいたい。そこに多様性は存在するのであろうか。当然、あるのは運動音痴という個人の特徴に対する否定のみであろう。誹謗中傷という多様性を許容したことが、結果的に社会から多様性を排除することに繋がってしまったのである。
確かに、政府や社会に対する批判を規制することは、多様な意見を持つことへの言論統制に繋がるリスクを孕んでいる。しかしながら、特定の個人に対する誹謗中傷やヘイトスピーチの規制は、むしろ多様な価値観を持つことを促進する行為なのだ。
私は、ネットとはどこまでも自由な空間であるべきだと考えている。ネットはこれまで意見の届かなかった人や場所へのアクセスを可能にし、人々の多様な考えに触れるきっかけを創出した。
ネットが社会に与える影響は計り知れないが、一個人としてもこの自由なネットの空気を気に入っている。Twitter上で見る理解不能な内容の投稿や、現実で口にしたら糾弾されるような内容の投稿を見るのが、結構好きなのである。
誰もが自由な意見を発信することの出来るよう、個人を否定するようなことは極力避けたい。そして、今日も優しい投稿をすることで、一緒にネットの自由を守っていこう。
シリィ
【ロシア旅#5】イルクーツクからモスクワへの移動について
シベリア鉄道の乗車が旅の主な目的であったが、せっかく面倒なビザも取得をしていたので、首都のモスクワもついでに観光をすることにした。
今回の記事では、イルクーツクからモスクワへ飛行機で移動をした際の感想を述べていきたい。
◆旅のスケジュール
8/9 成田→ウラジオストク(ウラジオストク泊)
8/10 ウラジオストク観光→シベリア鉄道乗車
8/10~8/13 シベリア鉄道(鉄道泊)
8/13 シベリア鉄道下車→イルクーツク観光。(イルクーツク泊)
8/14 イルクーツク、バイカル湖観光(イルクーツク泊)
8/15 イルクーツク→モスクワ(モスクワ泊) 今回の記事
8/16~8/17 モスクワ観光(モスクワ泊)
8/18 帰着
◆前回の記事
イルクーツク空港の雰囲気について
イルクーツクからモスクワへの移動には、飛行機を利用した。時間が確保できればイルクーツクからもシベリア鉄道で向かいたかったのだが、サラリーマンの宿命のため断念。
空港はイルクーツクの中心地からタクシーで10分程度。ホテルで呼んでもらえば交渉も不要のため、便利である。
この日は早朝に出発をしたのだが、8月の時点で既に息が白くなっていた。
空港の中に入ると、想像以上の大混雑であった。確認をしてみると、既に出発しているはずの便が大幅に遅れていたことが原因であった。座る場所もなく疲れたが、シベリア鉄道で培った退屈な時間を楽しく過ごす能力を駆使して、時間を潰した。
イルクーツク空港の雰囲気は、いかにも旧共産主義国のイメージを反映した雰囲気であった。全体的に薄暗く、どんよりとした空気に包まれている。人の態度が横柄といったことは感じなかったが、どこか独特な雰囲気であった。
余談だが、空港はその地域の特徴を如実に反映した空間であると考えている。
例えば、UAEのドバイ国際空港は、その急激な発展を顕著に表していた。一方、バングラデシュのダッカ空港は、搭乗口を降りた時点からカオスな旅の幕開けを感じさせてくれた。
海外に限らず日本国内においても同様であるため、空港に行った際はその場所特有の空気感を味わってもらいたい。
今回使用したのはイルクーツク空港の国内線ターミナルであるが、利用客の大半は現地のロシア人と中国人観光客であった。大きな声もあいまって、中国人観光客が特に存在感を放っていた。
イルクーツクからモスクワへの飛行機に乗った感想
長い待ち時間と中国人観光客による喧噪に耐え、ようやく飛行機への搭乗時間がやってきた。
イルクーツクからモスクワへのフライト時間は、概ね6時間程度だったと記憶している。国内線においても移動に6時間も必要となるロシアの広大さに、非常に感動をした。
飛行機の中の雰囲気であるが、こちらも空港に増して異様な空気であった。とにかくやかましいのである。
席を立たないと死んでしまうのかと思うほど機内を動き回り、機内食が出てきた際にも食べ終わった食器の回収を多くの人が待てないでいた。中国人だけかと思えばロシア人たちも似たような様子で、互いにせっかちな国民性を見て取ることができた。
しかしながら、私は国民性という色眼鏡があまり好きではない。どこの国にも、少数派の例外は存在するためである。内気で礼儀正しいと思われている日本人にも例外はいるだろうし、仲の良かったブラジル人は、イメージに反してサンバなど騒がしい場所が嫌いな陰キャラであった。
国民性という言葉は確かに便利であるが、あまりとらわれすぎると、相手の表面的な部分にしか目がいかなくなる。外国人というだけでどこか別世界の住民と捉える人も多いと思うが、どこに住んでいても結局は同じ人間なのである。
自分の抱いている価値観を押し付けることをやめ、本当の意味で相手という存在と向き合えるように今後も気を付けていきたい。
まとめ
モスクワに行った際にも実感をすることになるが、ロシアという国は中国人に非常に人気な観光スポットである。私の利用した飛行機に乗っていた乗客は、7割方が中国人であった。
中国人はビザの取得も必要なのだが、なぜここまで人気なのだろうか。私は一番の要因として、中国人にとってあらゆる面でロシアが身近な国だからだと推測している。
立地のみでなく、国際的な関係性も良好で近しい関係にある。また、どちらの国も社会主義にそのルーツを持っている。そのため、googleなどのネット機能に制限がかけられていたりと、雰囲気的にも似通った部分が多い。
一方で、日本人の観光客をウラジオストク以外で見かけることは殆どなかった。特に、イルクーツクとバイカル湖では本当に一組も日本人を見た記憶がない。
ビザ取得の煩雑さや情報の少なさも理由になると思うが、それよりも日本ではロシアが旅行先の選択肢として一般的ではないことが要因だと推測している。
「ロシアに旅行に行く人=変わったことをする奴」というイメージすらあるらしく、私も会社でロシア旅行の報告をした際には、ロシアに行こうと思った理由を聞かれたものである。
これには、ソ連時代のロシアに対するネガティブなイメージが払拭できていない点に加え、旅行会社による大々的な宣伝が行われていないことが要因にあると考えている。最近メジャーな観光先となったウズベキスタンを例に取ってみても分かるが、この国がメジャーになったきっかけも、ビザの解禁と同時に旅行会社各社が宣伝を始めたことであった。
ロシアという国においても、今後ビザの発給条件が緩くなる可能性は大いにあると推測する。もしビザが解禁されれば、ウズベキスタンという国と同じように、ロシアが多くの日本人に注目される可能性も高いだろう。
旅先に日本人がいると「非日常」を崩される気がする私にとっては、良いタイミングでロシアを訪問することが出来たと考えている。まだまだ旅人にとってもフロンティアな部分も多いロシアに、読者諸君も興味を持ってもらえれば幸いだ。
シリィ
【ロシア旅#4】イルクーツクからバイカル湖 バスを使った行き方
今回の記事では、イルクーツクからバイカル湖への行き方と、バイカル湖の観光スポットについて紹介をしていきたい。
◆旅のスケジュール
8/9 成田→ウラジオストク(ウラジオストク泊)
8/10 ウラジオストク観光→シベリア鉄道乗車
8/10~8/13 シベリア鉄道(鉄道泊)
8/13 シベリア鉄道下車→イルクーツク観光。(イルクーツク泊)
8/14 イルクーツク、バイカル湖観光(イルクーツク泊)←今回の記事
8/15 イルクーツク→モスクワ(モスクワ泊)
8/16~8/17 モスクワ観光(モスクワ泊)
8/18 帰着
◆前回の記事
世界遺産 バイカル湖の魅力について
バイカル湖とは、世界遺産に登録されているシベリア東部に位置する湖のことで、その水の透明度は世界1位、2位を争うと言われている。湖の水深としても世界一を誇り、世界中に存在する淡水の多くがこの湖にあると言われている。
また、バイカルアザラシを始めとした、多種多様の生物が生息していることも特徴の一つである。これにはバイカル湖のルーツが海を陸封したものにあることが背景にあり、その歴史は2500万年にも及ぶと言われている。
イルクーツクからバイカル湖 バスを使った行き方
バイカル湖は3万1500㎢に及ぶ広大な湖であるが、観光の拠点はリストヴァンカという街に限られる。
リストヴァンカはイルクーツクというシベリアの街からアクセスすることが多く、今回私もイルクーツクからバスを使用して訪問した。以下に、バスを使ったバイカル湖への行き方について説明をしていく。
①イルクーツクにあるバスターミナルの場所
イルクーツクからバスを使用する際は、2種類のバス停が存在する。どちらのバス停からでも行くことが可能だが、今回は中央市場から遠い以下のバス停を利用した。
私が使用したバス停の場所は、市場のある中心地からは少し離れた場所に位置している。私が宿泊したホテルからも、1.5㎞ほど離れていた。
一方のバスターミナルについては、市場やお店が密集する地域に存在している。帰りのバスでは、こちらの近くにある大通りで降ろされた。
②イルクーツクからバイカル湖へのバスの乗り方
バスターミナルのある建物に入ると、入ったすぐの場所に窓口がある。そこで「リストヴァンカ」と伝えれば、チケットを購入することができる。英語もロシア語も不要である。
チケットを購入したら、係員の人にバーコードをスキャンしてもらいバスターミナルに出よう。このチケットは、バスに乗る際にも運転手に見せる必要があるため、捨てないで取っておくように。
バスターミナルでは複数のバスが同時に止まっているため、自分の乗るバスを間違えないように気を付けたい。
しかし、バスに貼ってある行先の表記がキリル文字となっているため、未履修者にとっては判断が難しい。念のため、運転手に行先を確認してから乗車をしたい。
イルクーツクからリストヴァンカへは、概ね所要90分程度。道中は非常に揺れる上、外を見れない+狭い車内と、乗り物酔いをしやすい自分にとっては地獄のような時間であった。
バイカル湖の観光方法について
バイカル湖の観光をするにあたって、特に押さえておきたいスポットを紹介する。
①リストヴァンカにある市場
リストヴァンカのバス停を降りたすぐそばに、お土産屋や食堂が並ぶ市場がある。バイカル湖のお土産を買うのはもちろん、湖で取れたシーフードを食したりと楽しみ方はそれぞれである。
②バイカル湖博物館
バイカル湖の生態系など、様々な資料が展覧されている博物館。バイカルアザラシなど生き物の展示があり、せっかくバイカル湖を訪れたのであれば訪問をして損はしない。
ちなみに、リストヴァンカのバス停からは非常に距離がある。また、歩道がなく車通りもあるため非常に危険である。博物館前にもバス停があるため、絶対に徒歩では向かわずにバスで向かおう。
③バイカル湖の湖畔でたたずむ
夏のバイカル湖には、意外にも観光スポットがない。しかしながら、その湖畔でゆっくりとたたずむのも一興であろう。
広大な湖を眺めながら、湖畔のカフェでコーヒーを飲みながら一日を過ごす。これほどまでに贅沢な時間はないだろう。
まとめ:バイカル湖にはバスで行こう!
今回の記事を通して、バイカル湖へのアクセス方法とその観光について紹介を行った。バスでのアクセスは少々分かりにくい部分もあるが、片道200円という安価な価格が魅力である。また、基本的には現地人のみが利用する路線のため、ローカルな雰囲気を味わうのには最適な移動方法である。
バイカル湖に到着後も、ぜひ現地の人たちに交じりゆったりとした時間を過ごして欲しい。バイカル湖の雄大さを前に、日頃のストレスを発散したい。
シリィ
【感謝】オタクライブにハマって以来、性格が明るくなった男
私の生きがいは声優やアニソン歌手によるライブ、いわゆるオタクライブに行くことである。なぜオタクライブが好きかと言うと、ライブに参加している時間は自由になれるからだ。
オタクライブは私の性格を変えてくれる。好きな曲が流れれば、普段自分を縛り付けていた理性というものを一瞬で飛ばすことが出来る。普段は恥ずかしくて出来ないようなダンスや、曲に合わせた大声での応援などにも一切の抵抗がなくなる。
ライブ中は、とにかく自由なのである。ルールを守る必要はあるが、普段は出せないありのままの感情をさらけ出すことが出来る。自分の「好き」や「楽しい」という感情に、どこまでも素直になることが出来る。
オタクライブの参加を通して、私の性格も明るくなったと思う。叫ぶことに慣れたからか、嫌いだったカラオケにも行けるようになった。良い意味で言動への羞恥心が薄らいだため、ノリの良い性格にも変わった。
普段は行わないような行為をライブ中に行うことで、自然と一皮むけていたようだ。
しかし、COVID-19の影響で2020年のオタクライブは軒並み中止となっている。悲しい出来事であるが、この期間があったからこそ、オタクライブが好きだった自分に気がつくことができた。今後はライブに参加できる運命に感謝をしつつ、1つ1つの現場を大切にしていきたい。
シリィ
【神アニメ】プリンセスコネクト!Re:Diveという作品を知ってるか?
今日は「プリンセスコネクト!Re:Dive」の8話をひたすらリピートしていたら、日が暮れていた。この作品が放つあまりの萌えの前に、視聴中は正気を保つことが出来なくなるレベルである。この想いを発散するためにも、ブログに共有をしたいと思う。
(注意!:このブログに記載している内容は、全て個人の感想となっている。また、筆者は原作未プレイ勢のため、偉そうに語って不快になる人がいたら申し訳ない!アニメから入った人でも楽しめることを感じてもらえれば嬉しい。)
プリンセスコネクト!Re:Diveが神アニメなわけ
プリンセスコネクト!Re:Dive(プリコネ)は控えめに言っても神アニメである。現在はこのアニメを視聴するために生きていると言っても過言ではない。僭越ながら、私がこの作品の優れていると思う点を以下の通りまとめてみた。
①各キャラクターに対する絶妙なフォーカス
キャラクターの見せ方や、各キャラへのフォーカスの仕方が絶妙である。プリコネはソーシャルゲーム(ソシャゲ)が原作のアニメとなっているが、一般的にソシャゲ原作のアニメは1人1人のキャラクターに対する見せ方が弱い。
上記の理由は明確で、登場キャラクターが多いことがその背景にある。ソシャゲにはその性質上多くのキャラクター達が登場するが、それら全てをアニメに登場させようと思うと、1人1人に対する印象が薄れていく。
しかし、プリコネのアニメはキャラクターの登場配分が絶妙であり、全くそのような感想を抱く余地がない。あくまでも主要キャラクターである美食殿の4人をメインに据えているため、キャラクターの印象が分散することが無いのである。加えて、各回に登場するキャラクター達も良い味を出しており、脚本のクオリティにも目を見張るものがある。
②劇場版並みの良質な作画
プリコネアニメの作画は、劇場版アニメのそれと遜色がないレベルである。体感では、昨年流行したアニメ「鬼滅の刃」に引けを取らないレベルであると思う。
個人的な見解だが、日常系アニメにおいて作画やキャラクターデザインといった要素は、非常に重要な項目であると考えている。なぜなら、私にとって日常系アニメの評価というものは、どれだけ登場キャラクターを好きになれるかが全てであるからだ。
キャラクターを好きになるための条件は多数存在するが、作画の良さは重要な項目だになる。オタクという生き物は、顔の良い女の子のことを好きになってしまうものなのだ。
③テンポの良い脚本
プリコネのストーリーはテンポが良く、起承転結が非常に分かりやすい。常に動きがあるので見ていて飽きないし、ギャグも秀逸である。
本作品はいわゆる日常系アニメのように、キャラクター達のやり取りにフォーカスを当てた形で進んでいく。もちろんシリアスな要素もあるのだが、あくまでもキャラクター達の動きを見せることを最重視している印象を受ける。
ソシャゲ原作のアニメは、脚本の面でも中途半端になることが多い。なぜなら、ソシャゲ原作に沿ったストーリーでアニメを放送するため、尺が足らなくなることが多いためだ。また、様々なニーズに無理に答えるため、シリアス系と日常系があいまいな作品が多くなる傾向もある。
しかし、プリコネのアニメは原作に完全準拠はしないストーリーをアニメで採用している。そのため、説明不足感やテンポの悪さを感じることがない。また、日常系アニメとしての作風を統一しているため、安心して視聴ができるのも高評価のポイントである。
私の所感だが、今後アニメ化をするソシャゲ原作のアニメは、原作とは異なるオリジナルストーリーの採用が主流になるのではないかと思っている。アニメにはアニメの、ゲームにはゲームの最適な見せ方があるという事実が、本作品の放送をもって示されたと考えている。
まとめ
色々と御託を述べたが、結局のところ「キャラクターが可愛い!」という感想に尽きると思う。私は10年間オタクを続けてきたが、ここまでキャラクターが魅力的な作品はほとんど思い浮かばない。
また、個人的にソシャゲ原作アニメの固定概念を覆す作品ともなった。これらのアニメは複雑な設定を省略したり、キャラクターが多すぎたりと、原作未プレイ者には厳しい作品が多かった。しかし、原作に完全準拠しない形でのストーリー展開を見せる本作品は、原作未プレイ者にとって視聴がしやすい内容となった。プリコネの放送を機に、今後のソシャゲアニメの在り方が変わる可能性も高いだろう。
シリィ
【ロシア旅#3】シベリアのパリ!イルクーツクを観光してみた
今回の記事ではイルクーツクという、シベリア東部に位置する街を紹介する。
◆旅のスケジュール
8/9 成田→ウラジオストク(ウラジオストク泊)
8/10 ウラジオストク観光→シベリア鉄道乗車
8/10~8/13 シベリア鉄道(鉄道泊)
8/13 シベリア鉄道下車→イルクーツク観光。(イルクーツク泊)←今回の記事
8/14 イルクーツク、バイカル湖観光(イルクーツク泊)
8/15 イルクーツク→モスクワ(モスクワ泊)
8/16~8/17 モスクワ観光(モスクワ泊)
8/18 帰着
◆前回の記事
イルクーツクとはどのような街?
イルクーツクとは、ロシアのシベリア州東部に位置する州都である。シベリアとは、ざっくりロシアの中心ぐらいをイメージしてもらえると良いかと思う。
イルクーツクにはシベリア鉄道が通過するため、古くからヨーロッパロシアと極東における交通の要衝として栄えてきた。また、帝政ロシア期には政治犯の流刑地として機能したこともあり、ヨーロッパの文化が色濃く反映された街となっている。
観光の仕方
イルクーツクの中心部はあまり広くないため、半日程度あれば主要な場所は見て回ることが出来るだろう。私はホテルで地図を受け取ってから、適当に歩いて街を観光した。
これ!といった見どころはないのだが、中心部にはヨーロッパ調の美しい街並みが広がっているため、適当に散策するだけでも楽しい。レストランに行きたくなったら、130地区と呼ばれている区画にレストランが集中しているため、向かってみると良い。
イルクーツクの魅力
①シベリアのパリ!ヨーロッパ風の綺麗な街並み
イルクーツクには、シベリアのパリと呼ばれるような美しい街並みが存在している。帝政ロシア末期に政治犯(デカブリスト)の流刑地となったことで、彼らからヨーロッパの街並みや文化が伝えられたとのこと。
ウラジオストクと比較してもヨーロッパ調の建築物が多い印象で、パリと言いたくなる気持ちも理解することが出来た。ちなみに私はパリに行ったことがないのだが、同行した後輩曰く「パリよりイルクーツクの方がキレイっすよw」とのことだった。COVID-19が沈静化したら、その言葉を確かめにパリに行きたいものである。
②観光地化されていない、ありのままを見ることができる
イルクーツクという都市は、先日紹介したウラジオストクや後日紹介予定のモスクワと比較し、良くも悪くも観光地化がされていない。少々不便な面もあるかもしれないが、現地の生活のありのままを感じることが出来る。
イルクーツクの街を歩いていて感じたことだが、とにかく英語表記の看板が少ない。ロシアはキリル文字という独特な文字が使用されているため、勉強をしていないと全く読むことが出来ない。私はキリル文字を読めるのだが、文字が読めるだけでもかなりの恩恵を享受することが出来た。
また、ホテルなどを除き、英語もほとんど通じないと思った方が良い。数字や挨拶も厳しい場合もあるため、簡単なロシア語は勉強すると良いかもしれない。
しかし、私はそもそも英語が話せないため全く問題なかった。Пожалуйста!と叫んでおけば大抵の会話は成立するので、ロシアこそ英語弱者にオススメの旅行先だろう。
③観光客が少ない
イルクーツクという街は、ウラジオストクと比較して観光客が非常に少ない。世界的に有名なバイカル湖が近いため人も多いかと思ったが、実際に見た旅行客は中国人旅行客数人程度あった。
観光客が少ない、ということに対する感じ方は人それぞれだと思うが、私にとっては非常に嬉しいポイントだ。現地のありのままを見ることが出来るし、何よりも旅先の風景に異物が入っていて欲しくない。ロシアの土地の風景には、ロシア人が一番似合うのだ。(もちろん自分も異物の一員なのだが。。。)
観光客の少ないイルクーツクであるが、130地区という区画には観光客が複数組存在していた。古い建造物を利用したレストランが密集する地域だが、私も滞在中に一度利用した。非常に良いお店だったので、別の記事にて紹介をしたい。
まとめ:美しい街並みと素朴な雰囲気
イルクーツクという街は、決して観光地ではない。アトラクションもなければ、きれいなビーチがあるわけでもない。しかし、観光地化されていないからこそ、ありのままの生活を見ることが出来る。特に目的もなく街を散策をすれば、きっと何かしらの発見があるだろう。
また、パリに例えられる美しい街並みは、観光地ではない自然のものである。ロシア地方都市のリアルな様子を感じることで、旅行ではない”旅”というものを始めてみてはいかがだろうか。
シリィ
【ロシア旅#2】超快適!?シベリア鉄道一等車に4日間乗車した感想
今回の記事では、シベリア鉄道の一等車に乗車した際の感想や注意点を書き記していく。(注意:情報は2019年8月時点の内容)
◆前回の記事
◆旅のスケジュール
8/9 成田→ウラジオストク(ウラジオストク泊)
8/10 ウラジオストク観光→シベリア鉄道乗車
8/10~8/13 シベリア鉄道(鉄道泊)←今回の記事
8/13 シベリア鉄道下車→イルクーツク観光。(イルクーツク泊)
8/14 イルクーツク、バイカル湖観光(イルクーツク泊)
8/15 イルクーツク→モスクワ(モスクワ泊)
8/16~8/17 モスクワ観光(モスクワ泊)
8/18 帰着
◆シベリア鉄道とは?
シベリア鉄道とは、モスクワからウラジオストク間を結ぶ、世界一長い旅客鉄道のことである。今回の旅行では、そのうちのウラジオストクからイルクーツクの区間のみで乗車をした。路線の一部分と言えど、三泊四日に及ぶ壮大な旅となった。
(シベリア鉄道のチケットの取り方については、ビザの取得方法と併せて別の記事にて紹介をする予定だ。)
◆シベリア鉄道の設備について
シベリア鉄道には一等車から三等車までのランクが設定されており、予約時に希望するものを決めることとなる。一等車は二人部屋、二等車は四人部屋、三等車は個室なしでベッドのみといった具合だ。また、一等車は食堂やシャワーを使用することも可能となっている。今回の記事では、私の乗車した一等車の紹介をしたい。
(注意:シャワーは一等車でも有料である。個室からも遠かったため、私は一度しか使用しなかった。)
一等車の個室は二人部屋である。清潔でエアコンもついており、鍵もかかるため安心である。私は身長が187cmあるのだが、特に窮屈さを感じることもなかった。
◆シベリア鉄道での過ごし方について
シベリア鉄道の乗車は、世界一贅沢な時間の過ごし方である。少なくとも私の場合、退屈な時間など存在しなかった。以下に、私が実際に行った過ごし方について紹介をする。
①景色を見る
シベリアの風景は延々と同じものが続くと思われがちだが、場所によって景色は様々である。遮るもののない平原が広がる場合もあれば、湿地帯や山がちな場所もあったりと、意外にも見ていて飽きないものだ。
シベリア鉄道の車窓に広がる風景は、日本では見ることの出来ない壮大なものばかりである。そのような景色を眺める中で、日々の悩みは吹き飛んでいった。
②昼からビールを飲む
食堂車では、昼間からビールやお酒を販売している。普段はあまりお酒を飲まないが、鉄道に乗車中は毎日のようにビールを昼から飲み続け、ボーっとしながら移り行く外の景色を眺めていた。将来や仕事などのしがらみから解放され、果てもない自由を味わうことが出来るだろう。
ちなみに、ロシアのビールはとても日本人好みの味だ。旅行を通して「バルチカ」という銘柄をよく飲んでいたが、馴染み深いラガービールでコクもあるため、ビール好きにも少し苦手という人にもオススメである。
③本を読む
シベリア鉄道の車内は電波が通じないため、落ち着いて本を読むのに最適な環境である。沢木耕太郎著の『深夜特急』を読み返したり、時間がなくて読めなかった漫画たちを読み進めていた。
④寝る
シベリア鉄道に乗っている際は、とにかくよく寝ていた。夜は10時間、昼間もビールを飲んで眠たくなったら昼寝をしていた。電車の揺れが心地よく、本を読んだり景色を眺めているうちに眠りに落ちていた。
◆乗車する際の注意事項 ~事前に抑えておくべき点について~
最高に贅沢な時間を提供してくれるシベリア鉄道であるが、旅を有意義なものにするために抑えておくべきポイントを紹介したい。
①乗車中はネットが繋がらない
シベリア鉄道の乗車中は、大きな駅に近づかない限りはネットが繋がらない。一応車内にもWi-Fiが存在するが、これもあまり当てには出来ない。(車内Wi-Fiはロシア語のため、接続が出来なかった記憶がある。)
現在地の確認や日本との連絡で電波が必要になる際は、ポケットWi-FiやSIMフリーのスマホを持参し、途中駅停車時にネット接続が可能か確認をしよう。
しかし、ネットに繋がらないことは必ずしもデメリットではない。ネット環境がないからこそ、日頃のしがらみを忘れることが出来る。落ち着いて本を読むことも出来るし、景色を眺めながら物思いにふけることも可能だ。シベリア鉄道に乗車した際には、是非ネットの使用を必要最低限に抑え、悠々自適な生活を送ってもらいたい。
②食事に飽きる
一等車であれば食堂車を使用可能であるが、毎回使用していると流石に飽きてくる。特に、朝食は種類が少ないわりには割高である。
このような事態に備え、シベリア鉄道の乗車前にはお菓子やカップラーメンを買い込んでおこう。ウラジオストク駅の駅前にはスーパーがあるため、日用品を含めここで準備を済ませることを勧める。
また、途中駅の停車時には駅の売店で食べ物や飲み物を買うことが可能である。お菓子やカップラーメンの他にも、果物なども販売している。体を動かしがてら、ぜひ挑戦をしてもらいたい。
③停車時のアナウンスが無いため、現在地が分からない。
シベリア鉄道が停車する際には、日本の鉄道のように停車駅のアナウンスがない。そのため、最悪の場合自分の目的の停車駅を乗り過ごしてしまう可能性があるのだ。
対策として、事前に各駅に到着する際の時刻表を確認しておきたい。到着時間は多少ズレるが、目安にはなるだろう。また、大きな駅が近づくと社内の動きが活発になってくる。そうしたら、周りの乗客に次の駅を聞いてみたり、ネットにつないで現在地を確認してみると良いだろう。
④退屈になる時間は必ず来る!? 時間を潰すための道具を持参しよう
どんなに景色を眺めるのが楽しくても、どこかで飽きが来るかもしれない。せっかくまとまった時間が取れるのだから、日頃は忙しくて読めなかった本や参考書を持参することを勧める。
私はamazonタブレットに電子書籍を大量に入れ、シベリア鉄道に持参をした。電子書籍であれば荷物にならないため、今後の旅行においては必需品となるだろう。
◆まとめ:シベリア鉄道のススメ
目的地のイルクーツク駅に到着した瞬間、複雑な感情に襲われた。到着したことに対する喜び、今後の旅に対する期待や不安...。しかし、最も大きな感情は名残惜しさであった。
車内では何もする必要がなかったが、下車してからは違う。自分の足で進まなければ前には進まないし、決めた旅程通りに帰国することが義務付けられる。長い鉄道での日々が、あらゆるしがらみから解放させてくれたのだ。
シベリア鉄道に乗車をするということほど、贅沢な時間の使い方はないと思う。何もする必要のない時間の中で、何を行うかは自分次第である。ひとつ、またひとつと自由になる感覚を全身を通して感じることが出来た。
今回の経験を通して、旅行ではない本当の意味での”旅”に人生を捧げたいと思った。短い区間でも構わないので、読者の方々にもぜひ挑戦をしてみて欲しい。きっと、新たな自分を発見することが出来るだろう。
シリィ